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営業パーソンに求められる上司との向き合い方

上司は、仕事をするうえで、最も気をつけるべき関係者です。上司との関係性によって将来が影響されるからです。
特に、成績がよければいいという考え方の営業パーソンは要注意です。
企業人としての振る舞いも把握している上司は、
営業パーソンとしての一面だけを知る顧客より厄介な存在なのです。

ここでは、仕事をするうえで重要な関係者である上司と、どう向き合ったらよいか説明したいと思います。
極論をいうと、会社員である以上、部下は上司のために仕事をするといっても過言ではありません。

上司を知ることで事前に地雷を回避し、捉え方を知ることで業務の潤滑油にもなることを説明します。
さらには、自身は上司からどう見られているのか。あるいはどう見られたいかがわかってくるかと思います。

目次

まずは上司を知ること

部下としての目線から上司の立場を理解することは、
より良く向き合えることだけではなく、自身のキャリアアップにも好影響をもたらします。

上司の役割を把握する

予算の達成

営業部門の多くにおいて、その長に求められるのは、任せられている組織の予算を達成することが第一です。
また、来期に向けての取り組みの充実が求められています。会社組織である以上、現状維持や後退はあってはなりません。
したがって、予算の達成だけではなく営業パーソンから新たな案件や施策案を受けることは大歓迎なのです。数値以外に求められるスキルはコミュニケーションです。
特に強調したいのが、上司はさらにその上司への報告が求められている点です。
営業パーソンが案件の進捗や未達の理由を聴取される以上に、
上司はその上司や会社から論理的な報告を詳細に求められているのです。
報告の仕方は組織の性格によります。
予算を丸投げされる組織もあれば、打ち出された施策どおりに進める組織もあるためです。
近年では、プレーヤーである営業パーソンに未達の責任を負わせない後者のパターンが増えているのが実情です。

チーム運営

上司は、チームの予算管理はもとより自身がプレーヤーである場合も多く、
他にも実にさまざまな業務を兼任しています。
メンバーの教育、勤怠、備品などを管理しているのはより円滑に運営するためです。
チームを任されたといっても、それは会社から預かっているわけですから、
捉え方によっては実に地味な裏方の役割なのです。
まとめると、上司はチームメンバーが仕事をしやすい環境を整えることといえましょう。
一方で、チームには色があります。それはチーム長である上司の志向性や経験値によって随分ことなります。
いずれにしても、部門長である役員含む会社から、チームの雰囲気や計画推移を的確に評価されているのです。

役回り

上意下達とはいえ、会社組織というのはそう単純にはまわりません。
特に間に立つというポジションとは、端的にいえば調整役ということです。
調整とは妥協点の創出のことです。
チーム内ではいろんなことを言われます。
聞いてるだけで考えていない。意見がない。判断力がないなど。
耳の痛い言いたくないことをメンバーに言わなければならないことも日常茶飯事です。
指示により嫌な役回りを演じなければならない事情もあるのです。
優秀な組織づくりには、信賞必罰など最低限の公平さが求められます。
依怙贔屓などの感情を優先すると、必然的に結果を出せなくなるためです。
チーム内で優位に立ちたいメンバーにとってはなかなか理解できない点です。

上司がチームリーダーになった理由

上司がチームリーダーになるのは、責任者から認められ誘われたことによります。継続的に一定以上の成果を出し、問題のない人柄が認められる基準っです。つまり、リーダーはバランスのある人物像といえます。
なお、会社側の主な意図として2パターンの例を紹介します。

  • 営業成績が優秀なため他社に転職しないように抱え込んでおきたい
  • 営業成績以外の面で評価され組織運用の円滑化を補完要員として期待


会社員である以上、厚遇されるならその機会を断る理由はありません。
しかし、近年では責任者を目指さない意思を許容する風潮が一般化しつつあります。
では、役職を得たチームリーダーがどのようなモチベーションで勤務しているのか、主な例を挙げて分析してみたいと思います。

営業現場より管理職のほうが楽だと考えている

しばらく勤務すると、ある程度の社内事情が見えてきます。つまり、良くも悪くもその会社組織の現実を知るわけです。
営業の現場は想像よりもつらいため、ほかの選択肢を探そうとします。
職種か会社を変えたほうがよいかを考えた末、現場から離れることを動機としたマネージャ職への転向です。
魅力のないつらい営業現場より指示する側のほうが楽だと結論したパターンです。

営業組織をよりよくしたい

管理者側で現場を良く変えていきたいと動機づけする人です。非常に頼もしく本物志向のタイプです。しかし少数派です。
社内に情報を展開していない場合があるとしても、単なるプレーヤーではそこに参画できない。
あるいは、企画できないといった限界があるわけです。
社内ベンチャー制度をとるなどアンテナ感度の高い組織は別として、
事業部長クラスにならないと自身の考える方向性を実現できないのが一般的です。
したがって、責任者になり自身の理想を実現したいと考えるのです。

所属する組織では、役職を得るほうが好待遇を得られる

当然ながら、より重い責任を担う社員が好待遇を得られます。
これは、単に偉くなったからということではなく、
多くの管理や責任をにもつ社員には、より実業務に注力できるように環境を整備するのが結果的に合理的だからです。
待遇の具体例として、給与や手当などの金銭を代表として、業務上でのみ使用できる諸経費や物品が増えます。
ここでいう諸経費とは、交通宿泊費や交際費などを指します。

※待遇の留意点
一部の優良企業においては専門職制度を実施しています。
これは、役職が付かなくても職位が上がり、職位に応じて基本給が上がる仕組みです。

※役職と職位の留意点
課長という職位でもマネージャーなどの役職につかず、
末端の営業として業務にあたることも珍しくありません。
特に、昨今は社員個人の多様化に合わせる企業が増えてきており、
個々人の意思を尊重しつつと得意な能力を戦力と捉えられています。

組織に影響力を持ちたい

できるだけ早くリーダーを経験したいと考える人がいます。
「ペコペコされたい」や「威張っていたい」という権威を得て、地位をその手段にしたいのが大抵の動機です。マネジメント能力が伴っていればよいのですが、やる気のある無能なマネジャーというのが実態かと思います。
言い換えれば、もはやリーダーではなくボスといったほうが適切です。

世間的な風潮からそれなりの地位を得たい

社歴を経るにしたがって、マネジメントの役割を得るのが自然と捉えてる考えです。反対にいつまでも現場の第一線で活躍するのは恥ずかしいことで落ちこぼれと見られたくないのが動機となっています。本質的にはまったくの的外れなのですが、世間的な風潮が見直されるのは一定の時間がかかることを一言付け加えさせていただきます。

上司が恐れていること

上司であるマネージャーが中間管理職である場合、もれなく自身も評価対象です。つまり一般職と同様に予算目標が設定されているため、処遇もその実績によって左右されているのです。
上司のさらなる上司による評価は当然ながら、部下や関連部署からの評判にも気を遣う必要があるのです。
したがって、敵を作らないよう八方美人な振る舞いをするわけです。

上司との関係


上司は人事に影響力をもっている

中間管理職である課長クラスに人事の決定権はなく、部長以上の役員が担うのが一般的です。
しかし、決定権者の代理で人事評価の情報を取りまとめているため、影響力を持っています。
感情を優先する上司の場合、枝葉末節の事柄に尾ひれをつけて査定される傾向が顕著です。特に、比較される相対査定の人事評価には注意したいところです。
ただし、決定権者が有能で人事のセンスがある組織においては、正当に評価されるのでご安心ください。有能な決定権者は、他部署を含めた様々なメンバーから情報を集める裏どりを怠らないからです。
例えば、定量的な成績の変化には、どのような阻害要因があるかなどを常に分析しています。

部下を成長させる上司の実態

中間管理職は、さまざまな業務を兼業しています。一言でいうと業務量が多く忙しいのです。
そんな、業務に追われて忙しい上司は、なんとか業務量を軽減したいと日々工夫しています。システムでの自動化や業務フローの最適化、便利なツールをこなしても解決できない場合、それを担ってくれるメンバーが成長してくれればと考えます。その志向を持つ上司は、メンバーの教育に力を入れているはずです。
しかし、自発的にメンバーを教育する上司は稀有で、99%以上が経営層の指示により仕方なしに行っているのが現実です。事務的に教育しようとする上司の言動はメンバーに伝わるっているはずです。その際は、遠慮せずに上司を超える実力をつけることをお勧めします。
組織は中心者の熱意以上には成長しないのが現実です。

上司は部下の仕事配分を調整できる

これについては、部下がどうとらえるかによって決まります。
気に入った部下に、どのような仕事や役割を与えるかということですが。
難易度が低い業務を与える上司と、より困難な仕事を任せて成長を促す上司の場合があります。
「こんな簡単な仕事を与えられるとは、バカにされている」と捉える部下がいれば、「やたらと難しい仕事を与えていじめられた」と受け止める部下もいます。
上司の仕事を割り振る考えや背景をくみ取るのも大切ですが、嫌われているなどといった感情については考えないようにすることを推奨します。
「やってやろうじゃないか」といった気概で仕事に向きあうことで成長できると考えています。

派閥の優位性を把握する

規模の大小にかかわらず、会社組織には派閥というものが存在します。
派閥は常に社内において覇権を握ろうとロビー活動に余念がありません。覇権を握るというのは、優位な人事を獲得することになります。
主要な役職に派閥に属する社員を配置することで、派閥の中心者(領袖)は部の戦略や社の方針などに多大な影響力をもつことができるのです。また、上司の直属の上司が同じ派閥とは限りません。例えば、課長と部長が別の派閥で課長と本部長が同じ派閥であるといったケースです。
ともあれ、自身が属する派閥が覇権をとれば、自然と自身にチャンスを得ることができます。

上司に合わせて接し方を見極める

上司はどんなタイプかがわかれば、それに合わせて接することで摩擦は起きにくくなります。
タイプといっても性格や考え方など実に多種多様ですが、その種類は多くありません。いくつかの言動のパターンはタイプに分類されます。
傾向と対策を考える上で、上司がどのようなタイプか知っていて損はありません。

部下としての振る舞い方

前回、楽しく仕事する考え方の一つとして、仕事に向き合うことをお勧めしました。
しかし、周囲の関係者に無関心であればそれは極端な考え方です。特に上司は最大の支援者であり、理解あるメンターであり、目標を同じくするよきパートナーです。
ともすれば孤立したり足を引っ張られたりされかねません。
本来の業務に注力するためにも、なるべく損な役回りは避けたいものです。
マネージャーは、画一的なメンバーをそろえることを好みがちです。これは、管理のしやすさという点が理由です。

上司のために働くこと

本気で上司のために働くということではありません。あくまでも「あなたのために働いてますよ」の振る舞いをするということです。
心底から上司のために働いたとしても、それが伝わらなければ意味がありません。また、アピールをしなくてもその働きを見抜けるマネージャーはごく少数です。
なお、優秀な組織においては、部下と上司の間で共通の利害を多く設定されており、その場合は自然と「上司のため」、「部下のため」に行動することになっています。

ダメな上司でもあっても軽んじないこと

「説明がわかりにくい」や「優柔不断で決断ができない」等々、ダメな要素を挙げればきりがありません。よく、「その人の良いところをみたらいい」などどいう人がいますが、仕事においては論外です。私は、「これで成長できる」、あるいは「管理が甘くてラッキー」と捉えるようにしています。
反面教師のように「説明がわかりにくい」なら、より体系的にわかりやすく理解しようと部下側が努力します。このように後々には、「この人のおかげで成長できた」となります。
また、どんなにダメな上司であっても、軽んじて接すればその人は上司にはなれません。仮になったとしても優秀な上司にはなりえないのです。
これは、多くの人をみてきて確かな法則です、といっていいと思います。

上司に嫌われないための基本行動

顧客と同様に、上司からも過度に好かれる必要はないと思っています。つまり、嫌われなければ問題ないと思います。
「好きな部下を優遇する」よりは「嫌いな部下を退ける」ことの方が強い欲求だからです。
近年は人事査定が定量的な判断材料が多くあり、透明化されてきています。
嫌いでなければ、実績による貢献度によって評価されるので安心できるかと思います。
上司に嫌われないための基本行動をいくつか紹介します。

  • 出退勤時の挨拶をする
  • 報告・連絡・相談が的確でない
  • 勤怠が不安定
  • 他責志向が少ない
  • 謙虚さがある
  • 陰口がない

上司から信用される方法

自身の言動パターンが上司に読めるように意識する。これは上司に限らず、どういう言動をするかわからない他人を警戒します。社内で謎めいているキャラクターを演じる必要はありません。
明確にする点は、業務に取り組む動機や将来の考えや、家族構成などのパーソナル情報をある程度オープンにしたほうがよいと思います。
しかし、すべて本心である必要はありません。
ほかには、上記の嫌われない基本行動を継続することで自然と信用される関係になります。

上司から信頼されるための基本行動

信頼されている状態とはどういうものか、わかりづらいと思います。「任せられている」ことと言い換えるとイメージしやすいかもしれません。一定の裁量権を与えられている状態ともいえます。
この信頼関係がもたらす運用への効果は多大なものです。
仕事を与える側の上司は余計な管理工数を省くことができ、任せられた部下は自身のペースで取り組むことができます。
なお、顧客からの信頼と同様ですが、一朝一夕に築けるものではなく一定期間の仕事の積み重ねによって自然と構築されるものです。

上司のタイプと対策

上司のタイプを分析することで傾向性がわかり、それに合わせることができます。加えて、どのような背景でマネージャーになたのかを知ることも重要です。上司が以下のタイプである場合、取り組み方そのものを見直す必要があるため早めに対応することをすすめます。

営業成績優秀によりマネージャーになったタイプ

このタイプのマネージャーは、多くの場合においてプーヤーを兼任しています。さらに、上司が成績トップなら、部下は「2番手の位置」を目指すのが無難です。「成績がトップだからマネージャーなのだ」と本人は結論しているからです。もし、部下が成績トップに躍りでたら、その部下は自身の立場を脅かす存在と認識するようになるからです。それは、善の競争を促す本来の組織のあり方ではありませんが、会社は「役割による運営ができない」という課題を抱えているのが実態です。
また、このタイプの人物は「我が強い」傾向があります。社外交渉においては頼りになるのですが、部下の意見がとおりにくいと思います。

消去法的に評価されマネージャーになったタイプ

このタイプのマネージャーは、マネジメントや運営における補完要員として、メンバーをサポートする能力に長けているタイプです。
営業成績は「中の上」程度である場合が多い一方、メンバーに合わせて成績が改善できるようアドバイスできると思います。
部下としては良き相談者として捉え、自発的にコミュニケーションをとることをおすすめします。しかし、自身の考えを持たなかったり、判断力に乏しい傾向がみられます。
また、このタイプの人物をマネージャーにするということは、経営者側が「マネージャーや管理者というのは役割だ」と考えていると推察されます。
そういった環境では、制度が整っているため客観的な評価がされやすいです。方針に沿った内容であれば、意見や提案も受け入れられやすいと捉えられます。

気をつけたい上司の特徴

ここでは、よく言われがちなダメ上司はあえて紹介しません。経験からくる独自の視点で記したいと思います。一見すると問題ない上司にみえるが、実は気をつけたほうが良い特徴をいくつか紹介します。また、こういった上司が占める会社は、現在の業績がどうあれ将来性は低いとみています。
なにより、その環境の中においては、自身もそのようなタイプになることが懸念されます。なお、一部に組織論として記載している点は、俯瞰して判断できる材料としてるためご容赦ください。

スケジュールがいつもパンパンで、忙しそうにしている

木をみて森をみずの典型的なパターンです。
業務部門や生産部門と違い、時間の余白が必要な営業部門においては、看過できない状態といえます。営業部門は多少の効率化が必ずしも大きな成績改善に連動しないからです。
常に仕事を抱え込んで、メンバーに分担しようとしない状態は、マネージャー本来の業務に時間を充てられません。つまり、人材が育たずに掛け算の組織になりにくいと推測されます。
マネージャー職以前に、仕事の優先順位づけや取捨選択、もっといえば本質をとらえることが苦手といえます。
このような上司からのアドバイスや指示については、素直に聞きつつも「本当にこのやり方でいいのか?」「なぜそれをする必要があるのか?」と再考することを推奨します。

わがままを言わない、声が小さい

これは、何が問題なのか一見するとわかりにくいですが、リーダーの資質を欠くタイプです。このマネージャーのもとでは、長期的にみるとその組織は損をすることになります。
わがままを言わないことは、自分の考えがない。あるいは意見を出さないということです。
例えば、メンバーが使うパソコンの仕様を、情シス担当がメモリ4GBのものを調達し貸与されたらどうでしょうか。誰しも「この会社は何を考えているんだ?」となります。しかし、現場をわからない総務管轄の情シスは調達金額を抑えるのが役割であるため、会社側に問題はありません。
希望する仕様を営業部門の上司が情シスへ要求しなかったことが原因なのです。
損をしないためには、他のメンバーからの意見を合わせて相談するなど、周りを巻き込むようにすることを推奨します。

ユーモアがない、あるいはセンスがない

このユーモアは、体育会系のノリで笑いをとる感じではありません。ユーモアがある組織は、結果的にメンバーそれぞれの個性が活性します。多様化が求められる時代において、このユーモアが間接的に大きな役割を果たします。営業部門でも、「余白」をつくることになり客先でもよい効果をもたらします。なにより、ユーモアがある上司と関わることは楽しいはずです。
このユーモアがない上司や組織というのは、作業的であり事務的であり創造性に欠けることにつながります。ユーモアは納得と合意にもとづくものだとすれば、多様化が表面化する個の時代において、軽視できないスキルといえます。なお、体育会系のノリを否定するつもりはありませんが、体育会系の考えは画一的になりがちです。組織の一体感には寄与しますが、人と違う意見がでにくい環境をつくられる点が懸念されます。

無茶ぶりをしない上司

刺激がない。刺激を与えないタイプです。典型的なつまらない上司です。
しょうもない案件を「これ来月やってもらっていい?」と聞いてから仕事を振るパターンを変えない上司を、世間的には普通でありスマートと評価されるかもしれません。とはいえ、ある程度は抑揚といいますか緩急のようなスパイスが欲しいものです。例えれば、スパイスはそれ自体が栄養になるわけではないですが、食欲を増幅させることができます。同じように、「来月、隣町に営業いこう」と指示されたら「あー、はい。。」ですが、「来週、海外へ出張しよう」の場合は、「おー、マジか!」となるはずです。
この「おー、マジか!」があるとないとでは、今後の取り組みに差がでないはずはありません。
無茶ぶりをしないつまらない上司に対しては、むしろ部下側から無茶なお願いをすると関係によい変化が生じるかもしれません。

叱らない上司

どの部下に対しても、どんな状況でも叱らない上司はいないはずです。
おそらくは、「叱る上司」は嫌われたり部下が退職するなどで上司の人事評価に対する影響を恐れているのが実情かと思われます。ハラスメントなどと揉めることは極力さけたいのが人情ですし、会社員として当然のリスクヘッジです。それでも、教育として叱ることは無くなりません。なぜなら、しっかりした社員になってほしいからです。成長してほしいからです。つまり、大切な社員で、成長してほしい部下に対しては叱るものなのです。どうでも良い部下に対して、あえてリスクをとって叱ることはないということです。
そもそも、怒ることと叱ることを混同していることも根本原因としてあると思います。

野球好きな上司とサッカー好きな上司

野球とサッカー両方が好きという人もいますが、だいたいどちらか一方を好むはずです。
サッカーは、両チームの選手が「一つのボールを奪い合い」相手のゴールに収めて得点とします。
一方で、野球は、両チームが9回に分けて「攻守を交替」し得点るゲームです。
それぞれのスポーツで注視してほしいポイントは、正攻法でかなわない競争相手に対してどうしているかという点です。仕事では、当然ながら社外でも社内でも競争です。問題はその競争に対してどのように取り組む志向性かということです。
さて、このそれぞれのルールを職場にフィールドを移した場合、どういう志向性になるか想像していただければと思います。
一つのボールを奪うというサッカーの視点を、競合他社に向ければよい視点ですが、社内に向けられるとどのような言動になるか。
一方で、公平に機会が与えられる得点機会がある野球の視点は、社内と社外においてどう向き合うに至るか。
どちらが好ましいとは言及しませんが、部下として注意する点を参考にしていただけたらと思います。

芸術系に関心がない上司

ユーモアがない上司と共通して、リーダーの素養が乏しいタイプといえます。リーダーの素養というよりは、むしろ不測の事態に誤った判断をする確率が高いのです。
それは、音楽、文芸小説、絵画、ファッションについて関心がなく、センスがない人の特性は美的感覚がずれているということです。美的感覚と仕事の関係性については、このブログのテーマである「営業の選択」に深くかかわるため改めて解説したいと思います。

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